後継者はいるがM&Aを選択したA社

2017年11月06日

様々な経営者から事業承継についての相談をお受けする中で、後継者不在という理由が大半ではありますが、最近は「後継者はいるが、市場の先行きが不透明であり、後継者に継がせても辛い思いをさせるのではないか」といった理由で相談にいらっしゃる方が増えております。

 

 

先日、M&A支援をさせていただいた経営者様も、同様の想いをお持ちでした。

A社は東海地方で結婚式場1店舗を運営しておりました。

社長は現在53歳。元々ブライダルプロデュースを行っていた社長が、

5年程前に金融機関から億単位の借入をし、式場を建てました。

 

業績は右肩上がりで、直近は数千万の営業利益。

息子さんも現場のリーダーとしてホールを仕切っており、一見、M&Aは必要ないのでは?とも思えます。

 

しかし、いろいろとお話を伺っていくと、

・やっと数千万の利益がでるようにはなったが、この業績がいつまで続くかわからない

・億単位の負債を返し切れるか不安

・息子は継ぐ気でいるが、経営者としてやっていける器ではない

というお考えがありました。

 

 

その後も何度か面談をしていく中で、

・ここまで育ててきた会社を、更に大きく成長させてくれる企業があれば、任せてもいい。

・息子には最近始めたカフェの事業を任せ、自分はA社の売却金額で小さな焼き鳥居酒屋をやりたい

といった気持ちが大きくなり、弊社でM&Aの支援をさせていただくこととなりました。

 

 

とても素敵な式場でしたので、すぐに引継ぎ先は決まりました。

引継ぎ先はブライダルの上場企業で、ここ数年店舗数を伸ばしている勢いのある企業です。

その企業の下でA社の式場は更に魅力的になり、従業員さんも大手企業で様々なキャリアプランを描けるようになりました。

 

そして、A社の社長も満足のいく金額を受け取ることができ、その資金の一部で無事焼き鳥居酒屋をオープンすることができました。

 

 

A社のようにM&Aを有効に活用することで、会社や従業員の成長、社長の今後のライフプランの実現ができる可能性があります。

多くの経営者の方に、まずはM&Aを正しく理解していただき、一つの方法として持っていただければ幸いです。

 

執筆:野川恭平