その金額で売ってこれますか?

2017年10月06日

先日、後継者不在で事業承継を検討されている売り手経営者さんに、買い手さんからの意向表明(条件提示)をお持ちした所、「他社が出してきた条件よりはずっと良い。しかし、知り合いの会計士に言わせると『本来の評価は1億高い』らしい。どうしようか迷っている」といただきました。

私は、まず一生に一度のことなので十分検討してくださいとお伝えしました。その上で、その会計士に、「その金額で売ってこれますか?」と聞いてみてはとお話しました。

売り手さんが条件を少しでも良くと思うのは当然です。そして、「あなたの会社はもっと価値がある」と言われるのは嬉しいことです。信じたい気持ちは凄く分かります。しかし、相当数の企業、候補になりうる企業に一通り提案した上で出た条件を大きく上回るのは、現実的にかなり難しいことです。

もし、会計士さんに「1億高く売ってこれますか?」と聞いて、「今の候補企業を断った後、今より低い条件しか出ないリスク、候補が見つからず事業承継が進まないリスクにも責任を取れる、絶対売れる」というなら頼んでみると良いと思います。もし、そうでなくただの数値上の話なら、現実の結果を信じた方が良いと思います。

不動産鑑定も同じかもしれませんが、理屈上の条件と実際の売買価格に差が出るケースがあります。フースタM&Aで取り組んだ近い事例などを元に、出来る限り現実的な提案をお持ち出来るよう努力してまいります。