高値で売ることは必ずしも良いことでは無い

2017年05月12日

今回は「高値で売ることは必ずしも良いことでは無い」というテーマで執筆をさせて頂きます。

 

 

ここもと、大手企業のM&Aにおける「高値つかみ」が話題となっています。

これこそがM&Aにおける「高値で売却」することの弊害と言えます。

 

高く売るということは高く買う人がいるということです。

 

買い手様から見れば、当然投資した分を回収しようとします。

高い買い物をすればその分資金繰りが悪化し買い手様の事業の足を引っ張ることになりかねません。

 

確かに売り手様から見れば高く売りたいというお気持ちは痛いほどわかります。

ですが、それが買い手様の事業の足を引っ張ることになってはwin-winのM&Aとは言えません。

 

では、どのような心構えでM&Aを行えば高値掴みをしなくなるのか、私は以下のように考えています。

  1. 本業との相乗効果を考える
  2. 買う目的を明確にする
  3. M&A後が勝負であると心得る

 1.本業との相乗効果を考える

ただやみくもに企業を買ったり売ったりするのではなく、「本業とどう組み合わせれば最も利益が出るのか?」を常に考えながらM&Aに当たることがまず、第一のポイントです。

例えば自社が東京・神奈川で展開する居酒屋であるならば、この場合本業との相乗効果を考えるならば「出店していないエリアであるか?」など本業に足りない部分を補完するなどの、いわゆる「シナジー」を考えながら買収候補先を検討することが大切です。

 2.買う目的を明確にする

自社は「M&Aをすることでどうなりたいのか」という買う目的がM&Aを進めて行く中であいまいになってしまうことも多々あります。

ですので常に「なぜM&Aをするのか?」ということをぶらさずに、この目的に合致しないM&Aであれば実行しないという英断も必要です。

 3.M&A後が勝負であると心得る

M&Aは買収後の企業同士の文化のすり合わせが肝要であると言われています。

M&A巧者で知られる日本電産の永守社長は2012年8月10日の日経新聞内でM&Aについてこう述べています。

『登山に例えれば、M&Aは契約の時点で2合目までしか登っていない。残り8号分の企業文化の違いをすり合わせる「PMI(企業統合後の組織マネジメント推進のこと)」という手間のかかる作業でこれがまた難しい。』

M&Aはまさに買収後にどれだけ買い手、売り手企業双方の組織文化を統合できるかが勝負なのです。

 

M&Aにおける高値つかみを防ぐ為には「本業との相乗効果を考え」、「買う目的を明確にし、そこから軸をぶらさずに」、「M&A後の組織統合こそ勝負であると心得る」ことが重要であります。