M&A戦略関連用語


アンゾフの製品・市場成長マトリックス

イゴール・アンゾフが「戦略(ストラテジー)」という軍事用語を使って、市場に競合という概念を持ち込んだ。彼によって提唱されたのが、「成長マトリックス」である。

事業ドメインに経営戦略上の位置づけを行うため、市場と製品の二軸を設定し、それぞれを既存・新規と分けることで、四つの象限に分類した。

市場浸透戦略

他社との競争に勝つことによって、シェアを高める戦略。一般顧客をロイヤルカスタマーにしていくことを目指す。

新製品開発戦略

新しい製品を既存顧客に対して投入することで成長を図る戦略。

新市場開拓戦略

既存製品を、新規顧客へ広げることで成長を図る戦略。海外展開や新しい用途を開発し、ターゲット層を広げることなどを指す。

多角化戦略

現在の製品や市場には関連しない、新しい事業分野へと進出して成長を図る戦略。


SWOT分析

企業や事業の戦略策定や、マーケティング戦略を導き出すためのもので、組織や個人の強み(Strength)や弱み(Weakness)、機会(Opportunity)や脅威(Threat)について分析する。

それぞれの頭文字を並べてSWOTと呼ぶ。

M&Aにおいては、自社の苦手なこと(弱み)や自社を脅かす外部要因(脅威)に対し、自社の武器になるもの(強み)で補完できる組み合わせがシナジーを生みやすい。


選択と集中

多角化が進んでいる企業において、競争力のある事業領域、すなわちコア事業を明確にし、それに対して経営資源を集中的に投下する戦略のこと。

一方で、ノンコア事業に位置付けられた事業領域は売却なども検討するケースもある。


コア事業

企業が展開する事業が複数の場合、相対的に見て競争力のある中核事業のこと。

現状の売上や利益では他の事業に劣っていても、今後の成長を考えて中核事業と位置づける場合もある。


ノンコア事業

企業が展開する事業が複数の場合において、コア事業に位置づけられない事業。

現状の売り上げや利益などを判断基準にはしない。


競争戦略

競争要因は以下の5つに整理できる。

  • 新規参入業者
  • 代替品(間接競合)
  • 供給業者
  • 買い手(顧客)
  • 競争業者(直接競合)

これらの五つの要因が業界の長期的な投資収益率を決めるという考え方がある。

そして業界の競争要因から自社を守りながらも、有利にその要因を動かせるポジションを業界内に見つける戦略のことを指す。


成長戦略

将来的に市場で優位性を築き、業績を向上させるためには、製品・サービスの開発や市場の開拓をどうするべきかの戦略を定めること。


経営資源

企業を存続・経営していく上で必要不可欠な要素のこと。

カネだけではなく、ヒト、モノ、情報…それら以外にも顧客の潜在ニーズ、技術開発力なども含まれる。


規模の経済

スケールメリットとも呼ばれ、生産規模を拡大していくと、製品やサービスの一単位当たりの経費が抑えられることを指す。

規模の経済の成立には、企業戦略の明確化と選択、集中の実践が不可欠である。


範囲の経済

企業が複数の事業を展開することで、より経済的な事業運営が可能になること。

事業の多角化、製品やサービスの多様化がシナジー効果を生み、利益率が高まっていく様。


オーガニックグロース

自立的成長とも言われ、今ある商品やサービスを進化させて市場拡大していき、売上を伸ばそうとする戦略のこと。


M&Aグロース

オーガニックグロースの対極にある戦略で、自社にない製品やサービスを外部から買い、自社の既存ビジネスと合わせて売上を伸ばしていこうとする戦略のこと。